人間文化学部

木村 雅史

木村 雅史
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教員氏名 木村 雅史
教員ふりがな きむら ただふみ
職階 教授
学位

博士<文学>

現在の研究分野

E.ゴフマンの理論研究

いじめ研究

メディアテキスト研究

高齢者サロン研究

担当授業名称

コンピュータリテラシー1

個人と社会

社会学概論

社会調査法

社会的自我論

ネット社会のコミュニケーション

担当ゼミ名称

基礎ゼミナール1

専門演習(社会学分野)

卒論指導演習1・2

ゼミ・講義の紹介

【ゼミの紹介】

「基礎ゼミナール1」では、文献検索、テキスト読解、レジュメ作成、発表、ディスカッション、レポート作成などといった大学4年間の学びの基礎となる能力や知識を実践的に修得します。

 

「専門演習」では、コミュニケーション論の課題論文を読解し、皆でディスカッションすることを通して、コミュニケーションに関する様々な理論やその研究手法について学びます。このゼミを通して日頃、皆さんがコミュニケーションについてぼんやりと考えていることを「問い」として言語化し、その「問い」に合った事例や研究手法の選択を通じて皆さんなりの「答え」を出す、といったコミュニケーション研究の一連のプロセスを経験してほしい、と考えています。

 

「卒論指導演習1・2」では、社会学分野における卒業論文のテーマ設定、文献・資料調査、(テーマ上、必要であれば)社会調査の実施、卒業論文の執筆について、受講生同士での意見交換や報告会を交えながら進めていきます。卒業論文の執筆は、大学における学びの集大成でもあります。この授業を通して「自分だけの問い」に向き合うことの難しさと楽しさを経験してほしい、と考えています。

 

ゼミの魅力は、皆とディスカッションすることで自分一人では考えつくことができなかったような思いがけないアイディアや知識を得たり、あるいは逆に、皆の意見との違いを通じて自分の意見の独創性や「自分だけの問い」を見つけることができたり、といった発見の喜びにあります。ゼミを通して、そういった喜びを皆さんと共有したいと考えています。

 

【講義の紹介】

「個人と社会」では、社会について考える手助けとなる社会学の基本的な視点について学びます。社会学の視点とは、たとえてみればサーチライトのようなもので、「常識」によって見えなくなっていた社会の隠された側面に光を当て、じっくりと考え直す機会を与えてくれます。この授業では、具体的な問題を題材にしながら、社会について皆さんと一緒に考えていきたいと思います。なお、この授業は、対面ではなく、オンデマンド形式で実施します。

 

「社会学概論」では、社会現象や社会問題の背景、発生メカニズム、社会的影響について学びます。社会学とは、様々な社会現象や社会問題について調査・研究を行い、社会の特徴や構造を理解するための学問です。この授業を通して身近な社会現象や社会問題について自分なりに考える能力を身につけてほしいと考えています。

 

「社会調査法」では、世論調査や市場調査、あるいは、インタビュー調査といったいわゆる社会調査に関する基本的な考え方や知識、様々な調査手法について学びます。何かデータを使って現代社会の問題について考えてみたい、あるいは、卒業論文で社会調査をしてみたい、といった関心をもっている方は是非受講して下さい。

 

「社会的自我論」では、人間の自我が周囲の人々とのコミュニケーションによってつくられていくメカニズムや現代のメディア環境から受ける影響について学びます。私たちは、コミュニケーションする相手や場所、場面に合わせて自分を演じ分けている、と考えるドラマツルギー(演劇論的)アプローチという考え方があります。この講義では、こうした観点から、いじめやいじり、ひきこもり、コミュニケーション障害といった現代社会における自我をめぐる問題を考察します。

 

「ネット社会のコミュニケーション」では、現代のネット社会のコミュニケーションの特徴とその背景にある多様なメディアの普及やメディア間の相互的な影響関係について学びます。特に、マスディアとインターネットの関係や、スマートフォンなどのパーソナル・メディアが私たちの人間関係やコミュニケーションのあり方にもたらした影響などを中心に解説します。

研究関心

私の主な研究関心は以下のとおりです。

 

1.アーヴィング・ゴフマンの理論研究

 私は、これまで対面的コミュニケーションに関して独自の社会理論を構築したアメリカの社会学者、アーヴィング・ゴフマン(1922-1982)の理論研究に取り組んできました。「自己呈示」や「役割距離」、「相互行為儀礼」等、コミュニケーションを通した社会関係の構築に関するゴフマンの分析枠組はもともと対面的コミュニケーションを対象としたものでしたが、スマートフォンやソーシャルメディア利用が一般化した現代のコミュニケーションにも適用可能な側面があります。たとえば、ゴフマンの大著『フレーム分析』では、対面的コミュニケーションだけでなく、映画を見る、小説やマンガを読むといった私たちのメディア利用のあり方も分析されています。対面的コミュニケーションとメディア利用が複雑に入り組んだ現代のコミュニケーションを分析するため、ゴフマンの理論やその現代的意義について研究しています。

 

2.社会問題の相互行為分析

 私はゴフマンの理論研究を行うと同時に、ゴフマンの理論を現代の社会問題の分析に活かす実証研究も行ってきました。ゴフマンは、人々が日常的に行っているコミュニケーションを、お互いの人格への配慮を示し合う現代の宗教儀礼であると考え、コミュニケーションがもつ儀礼的なルールやその社会的役割を考察する相互行為儀礼論を展開しました(コミュニケーションのことを社会学では「相互行為」と言い換えることがあります)。私は、こうしたゴフマンの分析枠組を使って、地域社会における高齢者の居場所になっているサロン活動やコミュニティカフェについて研究しています。サロンやコミュニティカフェにおける参加者とスタッフ間のコミュニケーションに着目してみると、相互行為儀礼を通して、参加者に対するスタッフの適切な支援と、スタッフ自身のやりがいの獲得がうまく調整されることで居場所の感覚が獲得されていることがわかります。

 また、私は、近年、「いじめ」との関連で注目されている「いじり」と呼ばれるコミュニケーションのあり方についても、ゴフマンの分析枠組を使って研究しています。「いじめ」と「いじり」は、その行為を誰に見られているのか、行為者と目撃者の関係性といった状況によって、どちらの行為なのか解釈が変わる微妙な関係にあります。小説やテレビドラマなどの素材を使って、そうした「いじめ」と「いじり」の関係について分析し、実際の教育実践に役立てられないか研究しています。

 

3. 新しい相互行為秩序に関する研究

 対面的コミュニケーションに関する様々なルールや人々の行動の土台にある秩序を研究したゴフマンの議論は、「相互行為秩序論」と呼ばれています。現代ではスマートフォンやタブレット等のモバイルメディアの普及によって、スマホに届いた友人からのLINE通知にこっそり目を通しながら恋人とおしゃべりしたり、オンライン授業中にうっかり家族の姿が映ってしまってカメラをオフにしたり、といったように私たちは対面的コミュニケーションとメディア利用を同時平行で行っています。そういった意味で、現代の私たちの行動の土台にあるのは、対面的コミュニケーションとメディア利用が組み合わさった「新しい相互行為秩序」であるといえます。

 新しい相互行為秩序は、私たちの生活や社会にどのような影響を及ぼしているでしょうか。たとえば、公共の場でのスマホ利用によって周囲の人々への配慮に意識が向かなくなり、迷惑行動が増える側面もあれば、海外旅行先で翻訳アプリやAIをリアルタイムに活用することで地元の人達とのコミュニケーションを楽しめるようになった側面もあります。このようにメディア利用は対面的コミュニケーションを阻害する場合もあれば、促進する場合もあります。私はゴフマンの理論を現代のコミュニケーションの研究に応用するため、メディア利用が対面的コミュニケーションに及ぼす影響についても研究しています。

専攻・専門分野

社会学

所属学会

日本社会学会

東北社会学会

東北社会学研究会

福祉社会学会

日本社会学史学会

社会情報学会

日本社会学理論学会

略歴・業績

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researchmap(研究者情報)

https://researchmap.jp/7000003442

研究室電話番号

 

E-mail (大学)

ktadafumi[at]sakushin-u.ac.jp

([at]は @ に置き換えてください)

E-mail (個人)

 

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